たらの例文や意味・使い方に関するQ&A

「たら」を含む文の意味

Q: ”〜たら”と”〜(れ)ば”(conditionals)の間違いや使い方をちゃんと教えていただけませんか。 とはどういう意味ですか?
A: 以下は、私がLang-8で添削したときのコメントです。

長い話になりますが、以下を読んでください。
(「結論です。」を読むだけでもOK。)

「たら」と「れば」※1の比較
元々は、助動詞「たり」の未然形である「たら」(+順接の接続助詞「ば」)と、已然形+「ば」である。前者は、条件表現であるが、後者は単に順接の接続詞「ば」※2に接続するための形である。
「たり」は動詞(連用形)に後接して完了を表す助動詞である。その未然形(完了する前)が「たら」である。仮定の場合は、(まだ完了していないので)順接の接続助詞「ば」を接続して条件節とする。
また、「れば[-eba]」は元々は順接で、小倉百人一首六十一番「大江山いく野の道の遠ければまだふみも見ず天橋立」の「遠ければ」は、「遠いので」と訳す。この形容詞語幹+「けれ」(已然形s)+「ば」は、昔は条件ではなく、“すでにそうなっている(已然)ので”という意味であった。
前置きが長くなったが、「たら」と「(れ)ば」の使用例を見てみよう。
1.a 「読んだら分かる。」 ・・・ ◯
1.b 「読めば分かる。」 ・・・ ◯
条件節としては、どちらも同じ意味として使用できるが、
2.a 「読んだら返せ。」 ・・・ ◯
2.b 「読めば返せ。」 ・・・ ✕
3.a 「聞いたら彼は答えた。」 ・・・ ◯
3.b 「聞けば彼は答えた。」 ・・・ ✕※3
このように、前節の動作が完了した後で後節の動作が完了するような場合には、「(れ)ば」は使えない※4。次の例の場合はOKである。
4.a 「聞いたら答える(だろう)。」 ・・・ ◯
4.b 「聞けば答える(だろう)。」 ・・・ ◯
このことから分かるのは、「たら」は完了(するはず)の前節の動作(「た」)が、未完了(「ら」)のとき、前節の動作が完了したときに後節の動作を行う(「る」)という表現である。また、後節の動詞が「た」の場合、例えば、「駅に着いたら友達が待っていた。」では、「駅に着かなくても友達は待っているはずなので、本来は「~待っていることが分かった(待っていることを知った)」である※5。

結論です。
「部屋で勉強していたら、太郎が来ました。」は、「部屋で勉強していたら、太郎が来たことを認識した。」です。条件節を否定形“部屋で勉強していなかったら”→“太郎が来たこと”は(少なくとも部屋では)認識できなかったはずだからです。

※1 「る」で終わる動詞の場合は、「れば」であるが、そうでない動詞(これらはすべて五段動詞)の場合は、例えば「書く」であれば「書けば[kak-eba]」、「読む」であれば「読めば[yom-eba]」である。つまり、正確に言うと[eba]である。
※2 形容詞「遠し」(現代の「遠い」)の已然形は、「遠けれ」で、それに順接の助詞「ば」が付くと「遠ければ」(遠いので)となり、逆接の助詞「ど」が付くと「遠けれど」となる。この「けれど」は現在では分離して、接続詞「けれど」になっている。
※3 「聞けば彼は答えたはず/のに」(実際には聞いていない)のように、修飾節の場合は○。
※4 日本語の時制は、発話時点と主節の動詞(の動作時点)、主節の動詞と修飾節の動詞(の動作時点)の順序を持って表す。例えば、「昨日、寝“る”前にワインを飲んだ。」、「明日、買い物をし“た”後映画を見る。」のように過去なのに「る」、未来なのに「た」を使う。
※5 接続助詞「と」を使った表現「駅に着くと友達が待っていた。」も同様である。
Q: "なら、たら、と、ば"の使い方はどんな違いますか?

ご飯を食べるなら,手を洗ってください
(事情は発生し前に,なになにをします?)

ご飯を食べ終わったら,お皿を洗ってください。(事情は発生しあとは,なになにをします?)

家に帰ると、両親は寝ていました。
家に帰ったら、両親は寝ていました。
(と&たら は"発見"の意味がある? この二つの文の意味は同じですか?)

一に二を足せば三になる。
一に二を足せと三になる。
(ば&とは同じですか?)
とはどういう意味ですか?

「たら」の使い方・例文

「たら」の類語とその違い

Q: たら、と、ば、なら的区别是什么 と 总是分不清 はどう違いますか?
A: 長~くなりますが・・・。
1. 「と」(並立助詞)
1.1. 前節に対して後節で「真実」を述べる場合(「u-u(る-る)型」)
u-u(る-る)型は、前節+「と」+後節 → 前節が終了すれば、“必ず”後節が発生す“る[r-u]”ことを表現する。以下のように、副詞「必ず」や「はずだ」を入れても非文にならない。
例1:「春になると花が咲く。」 ・・・ 発話時点→「春になる」→「花が咲く(はずだ)」
例2:「1に2を足すと3になる。」 ・・・ 発話時点→「1に2を足す」→「(必ず)3になる。」

1.2. 前節に対して後節で「事実」を述べる場合(「u-ta(る-た)、iru-ta(いる-た)型」)
u-ta(る-た)型は、前節+「と」+後節 → 前節の終了直後に後節が発生し“た[t-a]”ことを表現する。以下のように、副詞句「すぐに」を入れても非文にならない。
例1:「駅に着くと、電車が発車した。」 ・・・ 「駅に着くと(すぐに)、電車が発車した。」
例2:「手を上げるとタクシーが止まった。」 ・・・ 「手を上げると(実際に/すぐに)タクシーが止まった。」
例3:「部屋で本を読んでいると、彼が入ってきた。」

1.3. 前節に対して後節で「結果」を述べる場合(「u-ita(る-いた)型」)
u-ita(る-いた)型は、前節の終了前に後節が発生して“いた”ことを、また、状態動詞のu-ta(る-た)型は、前節の終了前からその状態であったことを表現する。
例1:「駅に着くと友達が(本当に)待っていた。」 ・・・ 友達が待つ → 駅に着く(“待っている”状態) → 発話時点
例2:「駅に着くと電車は(実際に)発車していた。」 ・・・ 電車が発車 → 駅に着く(“発車している”状態) → 発話時点
例3:「図書館に行くとその日は(本当に)休館日だった。」 ・・・ 休館 → 図書館に行く(休館日の状態) → 発話時点

2. 「ば」(順接の接続助詞)
2.1 「たらば」→省略形「たら」
例1:「あなたが行くなら、私も行く。」 ・・・ 実際に「あなたが」行く前でも、「私」が行く可能性がある。
2.2 「ならば」→省略形「なら」
例1「あなたが行ったら、私も行く。」 ・・・ 実際に「あなたが」行かなければ、「私」は行かない。

「た」は完了を表します。
例1:「あなたが行くなら、私も後から行く。」 ・・・ ◯(あなた→私)
例2:「あなたが行くなら、私も一緒に行く。」 ・・・ ◯(同時)
例3:「あなたが行くなら、私は先に行く。」 ・・・ ◯(私→あなた)
例4:「あなたが行ったら、私も後から行く。」 ・・・ ◯(あなた→私)
例5:「あなたが行ったら、私も一緒に行く。」 ・・・ ✕(無理!!)
例6:「あなたが行ったら、私は先に行く。」 ・・・ ✕(不可能!!)

難しくってごめんなさい^^;
Q: 〜なら…、〜たら…、〜ば… と how do you choose which one to use while speaking はどう違いますか?
A: There are four particles for conditions, なら, たら, ば and と.
Here are their differences:

1. 仮定条件 (supposed condition) or 確定条件 (fixed condition)
仮定条件 is a condition which haven't realized. 確定条件 is a condition which have already realized.
なら is only used for 仮定条件. たら, ば and と are used for both 仮定条件 and 確定条件.
e.g.
これだけ勉強すれば、合格する。 (確定条件)
これから毎日勉強するなら、合格する。 (仮定条件)

2. subjective / objective predicate
なら is subjective. It is used if the predicate means a will, a guess or a judge on the condition.
と is objective. It can't be used for such a predicate.
たら and ば are neutral.
e.g.
交通費をもらえるなら、行きましょう。
(行きましょう means a will. もらえるなら, もらえたら or もらえれば can be used, but もらえると can't be used.)
冬になると、雪が降る。
(雪が降る is objective thing. 冬になると, 冬になったら and 冬になれば can be used, but 冬になるなら can't be used.)

3. the inevitability of the conclusion from the condition
と and ば are used if the conclusion is inevitable from the condition.
たら doesn't have to be inevitable.
e.g.
合格したら、新しいスマートフォンを買ってあげよう。
(合格する doesn't causes スマートフォンを買ってあげる logically)
勉強すれば、必ず合格できるよ。
(勉強する causes 合格できる logically)

「たら」を翻訳

「たら」についての他の質問

Q: 「〜たら」と「〜なら」と「〜ば」と「〜と」
どんな違いがあるんですか?
A: 違いはありますよ。日本人は普段から使い分けています。こちらのサイトに、中国語での説明があります。
https://jp.hjenglish.com/riyuyufa/p9141/
もっと詳しく知りたければ、下記も読んでください。

たら
非過去の場合
1.仮定条件(事態が実際に起こるかどうか、わからない)
例)宝くじに当たったら、何でも買ってあげるよ。
2.ほぼ決まっている条件(「それをきっかけにして」「その場合には」という意味)
例)仕事が終わったら、飲みに行こう。
3.終助詞
A:どうしようかな。
B:やってみたら

過去の場合
一回きり、偶然、発見、きっかけという意味を表す。
例)街を歩いていたら、たまたま田中さんに会った。(偶然)

たら」の前の変化形は過去形(タ形)と同じだが、意味は「過去」の場合と「非過去」の場合がある。

「ば」
非過去の場合
1.一般条件(いつでも起こる事態)
例)春が来れば、花が咲く。
2.反復・習慣
例)彼はひまさえあれば、ゲームをしている。
3.「疑問詞+ばいい」の形で問いかけを表す。
例)東京駅にはどう行けばいいですか?
4.終助詞
A:どうしようかな
B:やってみれば

過去の場合
「過去の習慣」と「認識」を表す。「ば」には、「たら」「と」のような、発見・きっかけの意味は無い。
例)学生時代は、冬になれば、スキーばかりしていた。(過去の習慣)
  よく見れば、彼女は美人ではなかった。(認識)

「と」
非過去の場合
1.前文のあと、すぐ起こったり、必ず起こる、続いて起こることを表す。
例)メールを出すと、返事が来る
2.一般的、客観的な条件・結果を表します。
例)1と2を足すと、3になる。
3.現在の習慣・反復を表します。
例)彼はお金があると、酒を買う。
4.「~ないと」の形で、困難・警告を表します。
例)勉強しないと、わからなくなるよ。

過去の場合
発見、同一人物の連続動作、過去の習慣などを表す。
例)ドアを開けると、子供がドアの前に立っていた。(発見)
  彼は部屋に入ると、すぐ友達に電話した。(同一人物の連続動作)
  彼は酒を飲むと、暴力をふるった。(過去の習慣)

「なら」
1. 主題(「は」と置き換え可能)
例)サッカーならブラジルが一番強い。
2.仮定条件
例)彼ならできるだろう。
3.確定していることや、相手の言葉を受けて
例)1)A:これ捨てようかな。
    B:捨てるのなら私にちょうだい。
  2)(母親が勉強しない子供に対して)
    勉強しないのならおやつはあげませんよ。
4.自然事象には使われない。
例)この辺りは、雨が降るなら土砂崩れが起きる。(×)
  夜になるなら暗くなる。(×)

・「なら」は、書き言葉にも話し言葉にも使える。
・「たら」「と」「ば」と異なり、前文と後文の間に、時間的前後関係を必要としない。
Q:たら」と「なら」の使い分けについて教えてください。

以下の二つの例文の意味は同じですか

1 この問題を解決せずに放って置いたら、国際問題になりかねない。
2 この問題を解決せずに放って置くなら、国際問題になりかねない。

よろしくお願いします。

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